2004年11月30日、品川プリンスホテル新館にて、財団法人糧食研究会の主催による講演会及び研究成果報告会を行いました。
糧食研究会の事業の一つとして「大学及び研究機関との委託研究や研究助成」がありますが、現在、特定委託研究として27件、一般公募研究として5件の研究を大学及び研究機関に委託しています。それらについて平成15年度の研究成果を報告する場として、今回の報告会を設けました。 |
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今回は、お茶の水女子大学より波平恵美子氏をお招きし、特別講演「日本人が持つ食品に対する<新鮮さ><安全性>について考える〜あらたな食文化の創造をめざして〜」をお願いしました。
波平氏は、文化人類学の立場から「食文化」について考察し、日本における「食」に関する考え方がこの数十年間で驚くほど変化した結果、現在では非常に目的的になっていることを指摘しました。特に<新鮮さ>と<安全性>を求める声が強くなっていて、それらへの目的意識が強くなりすぎると、「食」が持つ他のいろいろな文化領域を忘れてしまう恐れがあるそうです。「食文化」を再考し、「食は人間最大の楽しみである」という考え方の復活を望むとのことでした。
私たちが普段接している自然科学とは違ったアプローチで「食」を考察する講演内容に、出席者も興味深く聞き入っていました。次に、5件の研究について最新の研究成果が報告され、各々の個性的な研究内容に活発な質疑応答が行われました。
今回の研究成果報告会が、研究のさらなる飛躍に寄与することを願います。
講演会・研究成果報告会の発表内容は以下の通り(敬称略)。
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